こんにちは!トライプラスおゆみ野校の雨宮です!
さて、早速ですが、2020年度千葉県公立高校前期入試選抜試験 国語の講評を行っていきます!
2020年06月11日
こんにちは!トライプラスおゆみ野校の雨宮です!
さて、早速ですが、2020年度千葉県公立高校前期入試選抜試験 国語の講評を行っていきます!
「雨にまつわる俳句」について調べてきたことの発表やその感想を聞いて、設問に答えるものでした。
中学生にとって、「俳句」は少し抵抗のあるテーマだったのではないかと考えます。
発表された「雨にまつわる俳句」や雨の呼び名の例は問題用紙に印刷されていて、それを見ながら放送を聞くことができました。見ながら設問できるのはとてもときやすかったと思います。
設問は、発表の内容に関するものが2問、発表の工夫に関するものが1問、これら3問は選択問題でした。
そして「慈雨」をつかって説明しようとしている内容を、設問の空欄に当てはまる語句を記述して完成させるものが1問の、計4問が出題されました。
どの設問も放送内容を把握できていればさほど難はなかったものと思われます。
大問の配点は例年通り10点でした。
大問①の総合的な難易度は優しい部類に入るため、この問題では得点しておきたいところです。
「読み」は例年通り、4問出題されました。
「足袋」はやや難しかったと思われます。
また配点は各2点、合計8点と例年通りでした
「書き」は例年通り、5問出題されました。
毎年三字または四字熟語が出題されますが、今回は「針小棒大」が出題され、これはH24年度前期入試でも出題されました。
配点は各2点、合計10点と例年通りでした。
H24年に出された漢字も出題されているので、過去に出題された漢字は今後も出題される可能性は十分にあります。
暗記で取れる国語の少ない箇所なので、しっかりと対策して望むことがベストですね。
「おしゃべりは自己完結的なものだが、対話は他者の存在の有無が成立のポイントであり、他者との異なる価値観とともに、それぞれが属するコミュニティーをも受け止めるものだ」
という趣旨の文章を読んで設問に答えるものでした。
今年度の国語の問題で最も頭を悩ませた問題だったと思います。
選択問題が4問出題されましたが、うち3問は本文中の内容の説明または理由を問うているもので、1問は設問中の筆者の考えをまとめた文の空欄を補充するものでした。
抜き出し問題は3問出題されましたが、どちらも設問の空欄を補充するものでした。
傍線部と解答箇所が離れていたり、そもそも傍線部がなかったりしたため、文章の構造や、論理的に説明文を読むトレーニングを行っていないと、解答に時間がかかったと思います。
記述問題は1問出題されましたが7字以内で解答する短いものでした。
大問の配点は例年通り20点でした。
「下級武士ではあるが学問の才能にめぐまれている尚七が、その情熱を買われて藩の重臣の子息らと共に学ぶ役目を持ちかけられ、自分は即答しかねたが尚七の父が承諾する。尚七は、自分の才能を発揮させる場所を与えられなかったことを長年負い目に感じていたことを父から伝えられる。」
前々年度、前年度に続いて今年度も江戸時代を背景にした文章が出題されました。
こういった現代とは違う時代背景で出題されると、抵抗感を感じる中学生は多いのではないのでしょうか。
選択問題が4問出題され、うち3問は心情を把握する問題でした。
中学生だと、自分の気持で考えてしまったり、そもそも時代が違うから何を考えてるかわからない。といった生徒が多いです。
小説も、説明文と同じく根拠拾い、選択肢チェックの繰り返しです。
読み方解き方をしっかり対策しましょう。
1問は主題に関するものであり各肢の文字数もそれぞれ5字とヒントが少なかったため迷った受験生も多かったと思われます。
記述問題は、設問中の文の空欄に当てはまる語句を、それぞれ13字以内、25字以内で記述するものでした。
25字以内の記述問題は提示されている文が十分ヒントとなるので書きやすかったと思われますが、13字以内の記述問題は、何を書けばいいのか戸惑った受験生も多かったことと思われます。
大問の配点は例年通り20点でした。
「ある人が相手によって異なった教え方で蹴鞠を教えていたのを見た人がその理由を聞いたところ、相手の気質や状況によって変えている、ということであり、それは仏法を教えるときにも通じる」
現代仮名遣いに直す問題、抜き出し問題がそれぞれ1問ずつ、選択問題が2問、10字以内、20字以内で答える記述問題がそれぞれ1問ずつ出題されました。
現代仮名遣いに直す問題は平易であり、また抜き出し問題と選択問題も本文内容がおおよそつかめていれば解答できるものでした。
記述問題は文章の主題をまとめたものの空欄を補充するものであり、答えにくかったという受験生もいたことでしょう。
大問の配点は例年通り12点でした。
方言を広く活用することの効果について2段落構成10行以内(1行は20字)で書く、というものでした。
地元の人々に着目して書く段落と、他の地域の人々に着目して書く段落が指定されていたため、段落分けに難はなかったと思われますが、提示されている2つの資料から適切な事柄を読み取り自分の考えを書くことを難しく感じた受験生も多かったと思われます。
配点は例年通り12点ですが、採点基準の細部については各学校で定めることになっています。
大問構成や大問毎の配点は例年通りで変化は見られませんでした。
読解問題での記述問題は5問で、うち現代文読解問題では7字以内、13字以内、25字以内で答えるものが出題、古文の読解では10字以内、20字以内で答えるものがそれぞれ出題されました。
書きにくい記述問題があり、さらに作文が書きにくいものであったため、平均点は難度の高かった前年同様となるものと思われます。
年々、記述問題の難易度が上がって行っているように思われます。
来年は一本化ということもあり、どう変化するのか注意が必要です。
どう変化をしてもいいように、根本的な読解力の向上が令和2年度の入試を乗り切る鍵となっているのではないかと思います。